小型株には大きな伸びしろが期待できますが、小型株だからといって全ての銘柄が投資対象になるわけではありません。
銘柄選びで必ず抑えておいてほしい条件は以下の4つ。
・上場から5年以内の会社
・時価総額300億円以下
・みんなが欲しいと思う商品を提供している
・株価チャートが上昇トレンド
ひとつひとつみていきましょう。
あくまで上場5年以内はひとつの目安でしかありませんが、上場したばかりの会社は、大きな成長の余力を秘めています。
基本的に企業が上場したときは、発行した株を投資家に購入してもらうことで、会社にまとまったお金が入ります。
このまとまったお金を有効に使うことができれば、会社は上場した後もぐんぐん成長していきます。
つまり上場したばかりの会社というのは「上場で得た資金を有益に使えるか試されている状態」ともいえます。
時価総額とは会社を丸ごと買った時の価格で、「株価×発行済株式総数」で算出することができます。
例えるなら、株価はケーキひとくちの価格で、時価総額はケーキ丸ごと1つの価格です。
ケーキひとくちの価格を提示されても、ケーキ丸ごと買った時の価格はわかりませんよね。
それと同様に、株価だけをみてもその会社を丸ごと買った時の価格はわかりません。
株を買うときは必ず時価総額をみるようにするとよいでしょう。
株価が2倍になるためには時価総額が2倍にならなくてはなりません。
時価総額があまりにも大きすぎてしまうと、株価が2倍になるためのハードルも上がります。
例えば、ソフトバンクグループのような時価総額が10兆円を超えている会社の株価が2倍になるためには、さらに10兆円時価総額が増える必要があります。
10兆円時価総額が増えるということは、本質的には10兆円の新しい価値を市場に提供する必要があります。
一方で、時価総額100億円の会社が株価が2倍になるためには、プラス100億円の成長でよいわけです。
これが時価総額が小さい会社の方が、何倍にもなる可能性を秘めている理由です。
株価が急上昇するためには、その企業が提供している商品やサービスが売れる必要があります。つまりみんなが欲しいと思う商品やサービスを提供しているかどうかが非常に重要です。
これを見極めるには、今後何が流行るのか、世の中の流れをつかむ力が大切です。HPなどでその企業の商品やサービスを見て、伸びそうか仮説を立ててみましょう。
他の人にその会社の事業内容の魅力を伝えて、質問にも答えられるくらい理解している状態がベストです!
限られた投資資金を運用するのであれば、株価のチャートが上昇トレンドであるものに限定して投資をすることをおすすめします。
その銘柄の3ヶ月、6ヶ月のチャートが右肩上がりになっている銘柄から投資先を選びます。
チャートが上昇トレンドの株は他の人からも注目される可能性が高く、取引も活発になっていく傾向があります。
株が買われて上がっている銘柄は、さらに株価が上がり続ける傾向があります。
逆に全く注目されていない株は、よほどのサプライズが発表されない限りは今後も注目されず、変化が起こりにくい傾向があります。
・創業社長が現役
その会社を創業した人が、筆頭株主(一番多くの株を持っている人)で現役で社長を続けていれば、スピード感と決断力を持った経営ができるため、短期間で大きな成長が期待できます。
・社長や経営幹部が大株主
経営陣が大株主であるということは、会社の株価と経営陣の資産がリンクしているということです。
経営者と投資家の利害が一致することで、投資家メリットを優先する経営へのバイアスがかかります。
経営者が自社の株式を大量に保有することで、目先のお金よりも会社全体の継続的成長を優先するようになります。
・高学歴の新卒社員がいる
高学歴の優秀な人材は多くの企業から内定をもらっています。給料などの条件のよい大企業の内定を蹴って、無名のベンチャー企業に入社するということは、少なくとも彼らは何かしらの魅力を感じているということです。過去の例をみても優秀な学生が多く集まるベンチャー企業というのは、ほぼ例外なくしっかりと業績を伸ばしていきます。
・社員の平均年齢が若い
平均年齢60歳の会社よりも、平均年齢30歳の会社の方が会社全体が若く、新しいことへのチャレンジ精神も旺盛です。あくまで一つのモノサシではありますが、会社の社員の平均年齢にも着目していくと良いでしょう。
以上の情報は会社四季報から入手することができます。チェックポイントに多く当てはまる銘柄を選ぶと良いでしょう。
投資の基本である複数の銘柄に分散するのではなく、1つの銘柄に集中投資することをおすすめしています。
なぜなら、分散して投資をしてしまうと企業分析がどうしても甘くなってしまうからです。「10社に投資していいよ」と言われたら、なんとなく良いと思う会社にも投資しませんか?
しかし「1社だけに投資しなさい」と言われたら、そこに曖昧さはなくなります。
中途半端に多くの銘柄に投資をするよりは、選び抜かれたたった1つの銘柄に集中投資をした方が、そこから得られる学びも多いと思います。
株を保有した後の決算情報やニュースのチェックも、1つの銘柄であれば簡単にできます。
※Bibroの要約コンテンツは全て出版社の許諾を受けた上で掲載をしております。